年の差十五の旦那様 外伝①~捨てる恋あれば、拾う恋あり?~
「俺……その」
「……はい」
「なにか、食べるものが……」
一体彼は今、なんと言ったのだろうか?
私はきょとんとしてしまった。
(聞き間違いじゃなかったら、食べるものをって……)
まさか、空腹で倒れていたっていうこと!?
いや、少なくとも身なりはきれいだし、普通に働いている風に見えるんだけど?
「く、空腹で倒れたのですか……?」
恐る恐る、確認した。男性は首を縦に振る。……よし。
「少し待っていてください。なにか、食べるものを買ってきますから!」
財布の中にはお金が少しは入っている。あまり豪勢なものは買えないけど、パンとかだったら買える。
私は地面を蹴って走った。
(あぁ、本当に今日は厄日だわ!)
ノーマンにはフラれるし、空腹で行き倒れた男性を見つけてしまうし……!
ううん、後者は厄とは言い切れないわ。
少なくとも、彼は私がそばを通りかかったことで、助かっているのだから。
なんて思いつつ、私は近くにあるパン屋の扉をたたいた。
「……はい」
「なにか、食べるものが……」
一体彼は今、なんと言ったのだろうか?
私はきょとんとしてしまった。
(聞き間違いじゃなかったら、食べるものをって……)
まさか、空腹で倒れていたっていうこと!?
いや、少なくとも身なりはきれいだし、普通に働いている風に見えるんだけど?
「く、空腹で倒れたのですか……?」
恐る恐る、確認した。男性は首を縦に振る。……よし。
「少し待っていてください。なにか、食べるものを買ってきますから!」
財布の中にはお金が少しは入っている。あまり豪勢なものは買えないけど、パンとかだったら買える。
私は地面を蹴って走った。
(あぁ、本当に今日は厄日だわ!)
ノーマンにはフラれるし、空腹で行き倒れた男性を見つけてしまうし……!
ううん、後者は厄とは言い切れないわ。
少なくとも、彼は私がそばを通りかかったことで、助かっているのだから。
なんて思いつつ、私は近くにあるパン屋の扉をたたいた。