シャノワールを愛してね!

プロローグ

自分で言ってしまうと、おかしいと思われることもあったりするけど、私…佐東ルナは黒猫みたいな人間。
まず、カワイイ。長い黒髪は誰よりもキレイだと思っているし、黒に映える黄色い目はまさしく黒猫でしょう?名前だって、月(ルナ)でかわいくて猫っぽい。トップアイドルになれるかって言われたらすこし自信はないけど、クラスでなら一番かわいい自信があるの。
性格は、自由で気の向くままに。その時にやりたいことをやるって生きているから、毎日がとても楽しい。甘えたいときは甘えるし、クールぶりたいときはクールになる。まあ、時々好きに反して冷たい態度をとってしまうこともあるけれど、そういうのも悪くはないよね?
それと、夜が好きかな。あとは賢いし、いろんなものに興味を持つ、好奇心旺盛だよ。

こうして、私を並べてみると、ほら!やっぱり黒猫みたいでしょ?
だから、小学生のころ自己紹介で言ってみたんだ。私は黒猫みたいな人間です。わがはいは黒猫であるってね。そしたらね、なんて言われたと思う?カワイイっていってもらいたかったのだけどね…

「黒猫…変わった子ね」
「へんなの~」
「知ってるゼ!黒猫って不幸の象徴なんだロ!や~い不幸!不幸!」

まあ、さんざんだったね。幸いにも、いじめっていう魔女狩りみたいな目にあったわけじゃないけれど、横切るたびに不幸になるぜ~なんていじられる日々。多くの男子からも女子からも。

だからといって、私が私のことをカワイイと思わなくなることはなかったし、自由気ままをやめることもなかったの。けどね、不幸っていじられるたびにだんだんと毎日はつまんなくなっていったし、やめてよって笑って返すこともできなくなっていったんだ。

そんな私の日常になりつつあったいじられる日々を変えてくれた男の子。それが小笠原コウ君。私の大好きな彼氏なんだ!

小6の時に、転校してきたコウ君はいじられている私を見て一言。

「なあ、知らねえの?黒猫は不幸じゃなくて幸福の象徴だぜ」

トーキョーから来たからなのかどこかスター性のあるコウ君の言葉は、私に対するクラスメイトの態度を変えさせるのには十分だった。
コウ君が来てから、私が通りかかっても誰も不幸だとは言わない。私は黒猫みたいな人間としての毎日を楽しめる。だから、コウ君は私の大切な恩人なんだ。

そして卒業式の日、私はコウ君に告白をしたんだ。返事はもちろんOK。春休み中は、何度かデートをした。遊園地に行こうって約束をしたのに、当日になって水族館に行きたいなんていっても笑ってくれるコウ君と恋人だから毎日がどんどん楽しくなっていく。つまんなかった日々を奪い返すかのように……

私たちは今日から中学生!コウ君と一緒のクラスなのは絶対にマストとして、楽しい学校生活を送れるといいなって思ってる。
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