レ ン ア イ ジ ジ ョ ウ
「さっちゃん?」


驚いてとっさに顔を上げた。


私の背中に腕を回したまま、悠飛は平然と私の顔を覗き込んだ。


悠飛は咲良ちゃんを“さっちゃん”って呼ぶ。


「なんで知って…」


「俺、あさひのことが好きだもん」


瞼が裂けるかと思った。


「あさひ、目、見開きすぎ」

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