レ ン ア イ ジ ジ ョ ウ
いざ付き合いはじめてみれば、悠飛は私に“ベタ惚れ”で、私たちは俗に言う

“バカップル”

にしか見えなかった。
当事者として、周りにはそれに加担しているように見える自分が恥ずかしい。
咲良ちゃんにまで呆れたように冷やかされる。

でも、愛されるのは悪くない。

“友達”でしかなかった日々が、まるで遠い昔の記憶のようになってきていて、どう“友達”でいたのかも正直忘れてしまった。

あの日、悠飛に何回も“軽い”って思ったけど、今思えば、あんなに簡単に恋に落ちた自分が一番軽くて、付き合うことすら一瞬も悩まない、とっても軽い決断だった。

そんな軽い気持ちに中身がないわけではなくて、後悔はひとつもない。

できるなら、このまま、軽いままでいたい。
私は、悠飛とふわふわ付き合っていきたい。


ふわふわ、ふわふわ。


夢を見てるみたいな、そんな足取りで、
気付いたら翻弄されていたい。
地に足を付けて、安心されたくない。
ずっと見守られて、繋ぎ止められていたい。

うん。
やっぱり私も
“バカップル”の一員だ。



「あさひ、幸せになろうね♪」


「バカ。幸せでいようね、でしょ!」

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