ティラミスよりも甘く
★R18
「陽翔、もう……クリーム、取れた、って……!」

「そうか? まだ甘いぞ?」

陽翔は固くなった小さな蕾をつつきながら、口元を歪めてみせる。ぶんぶんと首を振る百子の耳に唇を寄せて、軽く耳朶を食む陽翔は、自らの腕の中で、小さく甘い声を上げて体を震わせる百子に、愛しさを募らせた。

「それに、百子のここはまだ足りないって言ってるぞ」

「ち、がう……あああっ!」

ぬらりとした蕾を、陽翔は指先で軽く弾き、百子が発した高い声を味わうべく、その唇に噛み付く。

「体の方がずっと素直だぞ。ほら、もっと触ってほしいって言ってる」

ソファーの上で悶える百子の声を聞きながら、陽翔は百子の服を脱がせてゆく。腰の膨らみを、太ももを、スカートがするりと滑って、艶やかな衣擦れを伴って床に落ちる。その間も陽翔の指先は太ももを、薄い腹を這い回り、吸い付くような柔肌を堪能していた。

「陽翔、まだお風呂に入ってないったら!」

しかし陽翔が百子の太ももに舌を這わせ始めると、百子は反射的に腰を引いてしまい、彼の頭をぐいぐいと押して遠ざける。

「俺はそのまま食いたいんだが……だめか?」

陽翔は百子の下履きの中央の、濃く色づいた所を眺めながら、もごもごと口を動かす。百子が頬を両手で挟んでしまったため、彼女に伝わっているかは不明ではあるが、激しく首肯する彼女を見て眉を下げる。

「せめてシャワーを浴びさせて! いっぱい汗かいたんだし!」

「そのままの百子もいい匂いがするんだが……っ!」

陽翔の言い分は、百子が陽翔の唇に強引に舌を入れて、口腔を蹂躙したために消えてしまう。陽翔は百子のショーツに手を掛けようとしたが、あまりにも彼女がひたむきに唇を求めるせいで、諦めて彼女の腰に手を回す。主導権を奪っても良かったのだが、彼女の想いをぶつけるような口づけに、腰が砕けそうになってしまう。百子に負けじと舌を絡めていた陽翔だが、彼女の匂いが、柔らかな熱が、くぐもった声が全身の滾りを助長させてしまい、とうとう根負けした。

「……分かった。今日は暑かったもんな」

唇が離れると、陽翔は百子を抱き上げ、脱衣場まで運んでそっと下ろす。百子の足が床に着地するや否や、百子は陽翔の首に両手を回し、再び口づけを深くしながら、もどかしそうに陽翔のシャツのボタンを、ベルトを、ズボンのホックを外す。洗面所にベルトを置いた百子は、唇を一度離して、陽翔の下履きに手を掛け、はち切れそうなそれに引っ掛けないようにゆっくりと下ろす。天を向いた、太く逞しいそれは、先端から透明な蜜が垂れており、妖しく光を反射していた。
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