一輪のバラード
「お疲れ〜!」
待ち合わせ場所には、既に芽衣子が居た。
芽衣子はわたしを見ると、「あれ?着替えて来なかったの?」と不思議そうな表情を浮かべて言った。
「うん、でも化粧は直したよ?」
「え?!今日の合コン相手分かってるよね?!」
「うん、スパダリでしょ?」
「まぁ、、、ひかりは元々お洒落だし、綺麗だからね。」
「わたしは、お酒とご飯目当てだから!」
そんな会話をしながら、合コンが行われる和食屋さんへと向かった。
和食屋さんに着いて驚いたが、明らかに高そうなお店だった。
「わぁ、、、高そうな店。」
「でも、お金は全部お相手側が払ってくれるみたいだから、大丈夫。2階の個室を貸し切ってるみたい。」
「さすが、スパダリは違うねぇ。」
お店に入り、2階に案内されると、既に相手側の2人は来ていて、軽く挨拶をしてから席についた。
そのあとに桃華がやって来たのだが、まぁ、男ウケ狙い丸出しの服装で化粧もバッチリきめてきて来た。
「わお、、、。」
「桃華、気合入ってるね。」
小声で芽衣子とそんなやり取りをしていると、最後に「遅れてすいません。」と相手側の男性がやって来た。
桃華は「全然待ってないので大丈夫ですぅ!」といつものダルそうな声とは違い、変声機でも使ってるのか?と思う程、可愛い女の子を演じていた。