年の差幼なじみの私たちの関係が進展する可能性はありますか?~エリート警察官編~
(だから、私は今の生活に不満はないの。おばあちゃんを最期まで面倒みれてよかったって思ってる)

 それに、自分で選んだこと。誰かのせいにするわけにはいかない。

「っと、話し込んじゃったわね。私は在庫のほうチェックするから、品出しの続きお願いできる?」
「わかりました」

 三住さんは若く見えるけど、御年六十五。品出しみたいな力仕事はほとんど私がしている。まぁ、嫌じゃないからいいけど。とってもよくしてくれてるし。

(三住さんにも、職場にも不満はない。ただ、唯一不満があるとしたら――)

 そのとき、お店の扉が開いた。来客を知らせるベルが鳴る。

「あ、いたいた!」

 扉のほうから誰かが私のほうに駆けてくる。……この声、間違いない。

名村(なむら)さん、今日もお疲れさま」
「……あ、ありがとうございます」

 ぎこちない笑みになってしまった。

「大変そうだね。手伝おうか?」
「いえ、私の仕事ですので」

 身長は多分、百七十センチくらい。笑ったときに柔和に見える目元と、暗めの茶髪の中にある赤色のメッシュが彼の特徴。

 彼はかの私立大学に通う学生さんで――三カ月ほど前から、私に付きまとっている男性だ。
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