初恋成就は虹色雲のキセキ ~白馬の騎士は鳥かごの中の小鳥を溺愛する~
「はぁっ……」
ゆっくりと唇が離れると、私を見る真宙の目がいつものぱっちりとした二重ではなく、大人の男の色気と憂いを纏ったもので…
その瞳から目が離せないでいると、真宙がふっ、と笑んだ。
「麻里亜、今日はシャワーなしで抱くからね」
…それはすごく、すごく恥ずかしいんだけど…
でも…私も……早く真宙に抱かれたい…って思ってるから…
「うん…」
て答えて、真宙の胸に顔を埋めた。
「…恥ずかしいの?」
「ん……」
「…かわいい。でもね、恥ずかしいとか思えなくなるくらい愛し合うから大丈夫だよ」
…真宙はいつも私を心から救ってくれるね。
こんなにも優しくて頼もしい、あの絵本の白馬の騎士そのものの、パーフェクトな真宙の支えになれるかな…
「私……本当に頼りない女だけど、奥さんとして真宙の力になれるように精一杯頑張るね」
「頑張らなくたって、そのままで麻里亜は頼もしいよ。芯がしっかりしているし、お父さんも言ってたけど頑張り屋だし。何より俺にとっては、ときめきと癒しと安心をくれる、ただ一人の女性だからね。…俺の方こそ、せめてイザって時くらいは頼りがいのある男にならないとだよな。…それ以外は麻里亜に甘えてそうだけど」
「ふふ、ありがとう。甘えてくれる真宙も大好きよ。私にはいつでも甘えていいから…だから…他の人には甘えないでね…」
あっ、嫉妬深い面倒な女みたいなことまで言っちゃった。
これだから恋愛に慣れてなれていない女はだめね…
そう、軽く落ち込みそうだったんだけど。
「あーもう……少し冷静になれたかと思ったのに麻里亜がそんな可愛いこと言うから……」
「え?…キャッ」
驚いた次の瞬間には体が浮いていた。
「もう待てない!今夜は寝かさないからな!寝たら起こすからな!」
なんて笑う真宙に、お姫さま抱っこでベッドに連れていかれちゃった。