初恋成就は虹色雲のキセキ ~白馬の騎士は鳥かごの中の小鳥を溺愛する~

それから間もなくガーデンに集まってくれた皆さんに新郎新婦入場のアナウンスがかかり、私達の選んだお気に入りの曲が流れ始めた。


「真宙さん、麻里亜さん、今日はこの空と虹色雲も一緒にお二人を祝福してくれてますよ!存分に楽しんで下さいね!はい、いってらっしゃい!」

大空と彩雲を見上げた北見さんの眩しい笑顔に送り出され、純白のチュールと色とりどりのお花で彩られたアーチの下で二人揃って会場の皆さんに一礼すると、盛大な拍手の中、真宙に「麻里亜」と呼ばれた。


「うん?」

どうかしたのかな、と隣を振り向くと…

ちゅ

って唇にキスされちゃった。

  ・
  ・
  ・

「えぇぇ!? 」

普通に驚きの声を上げると、真宙が笑いながら「愛してるよ」だって。

もう……


ふ、と一瞬の苦笑いした後、私も真宙に告げた。

「私も愛してるよ!」


すると、真宙がとろけそうなほどの満面の笑みを向けてくれた。

「さぁ、行こう!」



爽やかな青空の下、私達を祝福してくれる家族や友人、同僚達の笑顔と拍手に迎えられ、新しい幸せのステージへと向かう最初の一歩を、愛する真宙と共に踏み出した。


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