初恋成就は虹色雲のキセキ ~白馬の騎士は鳥かごの中の小鳥を溺愛する~
あのコを最初に見たのは、高校の入学式の次の日。
登校時、高校に続く桜並木を一人歩いてたら、俺の少し前に上を見上げてる女子がいたんだ。
肩につくかつかないか位の髪がさらさらと揺れててさ。
なぜかそのコの事が気になって目が離せないでいると、気付いたんだ。
こんな上品な可愛さを持ったコに会ったのは初めてだ、って。
しかも、そのコに桜の花びらがふわふわひらひらと舞っている情景がホントに絵画みたいで…
いわゆる一目惚れ。
そして、直感で、その優しい…慈悲深さを秘めた様なそのマリア様の様な笑顔を、俺に向けてほしいと思ったんだ。
親の期待を背負う事にプレッシャーを感じ始めた俺を優しく包み込んでほしい…
そう思わせる微笑み。
…うちの制服だし、カバンも真新しいし、たぶん同じ新入生だよな。
なら仲良くなるチャンスはありそうだな、よし!
とか、柄にもなく心の中で浮かれまくってた。
先に玄関で待とうかな、なんてそのコを追い抜いて学校に向かってたら、後ろからギャアギャアと女子の騒がしい声がして、何事かと振り返ると、そのコが同じ制服の女子の肩を短い木の枝でつついてるところだった。
どーゆう状況?って思って見てたら、騒いでた女子がそのコに「マジで取ってくれてありがと!マジで神様ッ!毛虫とか最悪でさー、マジで今も鳥肌だし!」って言ってたから、あのコが毛虫に気付いて取ってあげたんだと理解した。
すると、あのコの隣にいた女子が「神様じゃなくてマリア様なんだよね」って言ったんだ。
マリア様?…マジで?
さっき俺が思ってた言葉がこんなとこに出てきたから驚いた。
「何でマリア様?神様じゃなくね?」
「名前が麻里亜ちゃんだからね」
「うん。まぁ名前は麻里亜だけど、神様でもマリア様でもないよ。ふふ」
そんな会話を耳にした俺は小走りで学校に向かった。
良かった、ファイルに学年名簿入れといて正解だったな。
なんて、本当は同じクラスの人の名前を早く覚えたいから持ってきてただけなんだけど。
どれどれ『マリアちゃん』か…
同じクラスにいたかな…
えーと…このコかな『栗原 麻里亜』さん。
…漢字なんだ。
マリアって名前、学年でこのコしかいないもんな。
あー2組かー、クラス違った…残念!
登校時、高校に続く桜並木を一人歩いてたら、俺の少し前に上を見上げてる女子がいたんだ。
肩につくかつかないか位の髪がさらさらと揺れててさ。
なぜかそのコの事が気になって目が離せないでいると、気付いたんだ。
こんな上品な可愛さを持ったコに会ったのは初めてだ、って。
しかも、そのコに桜の花びらがふわふわひらひらと舞っている情景がホントに絵画みたいで…
いわゆる一目惚れ。
そして、直感で、その優しい…慈悲深さを秘めた様なそのマリア様の様な笑顔を、俺に向けてほしいと思ったんだ。
親の期待を背負う事にプレッシャーを感じ始めた俺を優しく包み込んでほしい…
そう思わせる微笑み。
…うちの制服だし、カバンも真新しいし、たぶん同じ新入生だよな。
なら仲良くなるチャンスはありそうだな、よし!
とか、柄にもなく心の中で浮かれまくってた。
先に玄関で待とうかな、なんてそのコを追い抜いて学校に向かってたら、後ろからギャアギャアと女子の騒がしい声がして、何事かと振り返ると、そのコが同じ制服の女子の肩を短い木の枝でつついてるところだった。
どーゆう状況?って思って見てたら、騒いでた女子がそのコに「マジで取ってくれてありがと!マジで神様ッ!毛虫とか最悪でさー、マジで今も鳥肌だし!」って言ってたから、あのコが毛虫に気付いて取ってあげたんだと理解した。
すると、あのコの隣にいた女子が「神様じゃなくてマリア様なんだよね」って言ったんだ。
マリア様?…マジで?
さっき俺が思ってた言葉がこんなとこに出てきたから驚いた。
「何でマリア様?神様じゃなくね?」
「名前が麻里亜ちゃんだからね」
「うん。まぁ名前は麻里亜だけど、神様でもマリア様でもないよ。ふふ」
そんな会話を耳にした俺は小走りで学校に向かった。
良かった、ファイルに学年名簿入れといて正解だったな。
なんて、本当は同じクラスの人の名前を早く覚えたいから持ってきてただけなんだけど。
どれどれ『マリアちゃん』か…
同じクラスにいたかな…
えーと…このコかな『栗原 麻里亜』さん。
…漢字なんだ。
マリアって名前、学年でこのコしかいないもんな。
あー2組かー、クラス違った…残念!