初恋成就は虹色雲のキセキ ~白馬の騎士は鳥かごの中の小鳥を溺愛する~
──そして、そのままの距離感でとうとう卒業式を迎えてしまった。
進学先は聞いてないけど、同じ大学ではなさそうだよな…
でも…俺は離れたくない!
もっと仲良くなりたい!
てか、彼女になってほしい!
でも、いつ告白するよ。
ってか、できんのかな…
なんて考えてる間に、もう下校時間を過ぎていた。
仲間達と話してる内に、さっきまで視界にいた栗原さんがいなくなっていた!
ヤバい!
「ごめん!俺、帰るわ!」
「ん?カラオケ行かないの?」
「や、俺パス。また誘って」
「えー!?先輩も行きましょうよぉ」
「ごめんな、大事な用があるから」
「大事な用って?」
「告白!」
「「「 えー!? 」」」
「うそー、好きな人いたんですかー?」
「だからいくら告られても彼女作んなかったんだー」
「そんなワケで、じゃあまた」
「おー、頑張れよ!」
そんな声に背中を押され、姿の見えない栗原さんを追いかけた。