初恋成就は虹色雲のキセキ ~白馬の騎士は鳥かごの中の小鳥を溺愛する~

束の間の幸せ


……う…ん……


目が覚めると、カーテンの隙間から射し込む少しの明るさと、触れている人肌の温もりを感じた。


…そうだ、私、真宙と…


その真宙は、私の横でまだ眠ってる。


私、ほんとに抱かれたんだね…
下腹部に残る鈍い疼きがその証拠。
でもそれは嬉しい痛み。

それに…
素直に心をさらけ出して身体ごと愛し合う行為が、こんなに素敵で幸せなものだったなんて思いもしなかったな。


自分の意思で恋愛すらさせて貰えなかったこの私が、忘れられないほどの好きな人とはいえ、久しぶりに会ったその日に一線を越えてしまうなんて…
お父さんが知ったら卒倒するね。

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