初恋成就は虹色雲のキセキ ~白馬の騎士は鳥かごの中の小鳥を溺愛する~
諦めきれない想い/side 真宙
「あれ?麻里亜?麻里亜ー?どこー?」
シャワーを終えてリビングに戻ったら麻里亜がいなくて、名前を呼びながら他の部屋を回ったけど、どこにもいなかった。
おかしいな、と思いながらリビングに戻ると、ソファに置いてあったバッグがない事に気が付き、まさか…と玄関に行くと、やはり麻里亜の靴が無くなっていた。
え!? どういう事!?
ここから出たのか!?
じゃあ一体どこへ?
あっ、化粧品とかを買いにコンビニとか?
…そうであって欲しいと願いながら、まず何をするべきか…と考える。
そうだ、電話!
ってまだ連絡先は何も聞いてなかったっけ…
焦りながらもう一度部屋を見回すと、ローテーブルの上に紙が置いてあるのに気付いた。
近づいてよく見ると、それは一万円札が一枚と、手帳を破った様な紙…
バッとその紙を手に取り、そこに書かれていたのを読んで愕然とした。