初恋成就は虹色雲のキセキ ~白馬の騎士は鳥かごの中の小鳥を溺愛する~

俺は諦めないからな!

今の俺は18のあの頃と違う!
もう何もできないガキじゃない!

何としてでも麻里亜を探し出すから!

政略結婚だって、ぶっ潰してやる!


今度こそ…絶対に離さないからな!


麻里亜、俺のくすぶってた長い片想いをなめんなよ!!


──と、強い想いを持って勢いよく飛び出したものの、結局、麻里亜を見つけることはできなかった。

〝駅か?〞
〝いや、この辺りならこっち方面か?〞
と思い付くままあっちこっち走っている内に、ここが繁華街の歩道で、しかも人通りが多い事に気付いた俺は、漸く立ち止まることができた。


はぁ……ダメだ、冷静になれてないな…

こんなことなら昨夜の内に連絡先を聞いておくんだった…って今更か。

とりあえず部屋に戻るか…


とにかく見つけなきゃ!と闇雲にあっちこっち走ってた俺は全身汗だくだった。

もう一度シャワーを浴びないとな、とスマホで時間を確認すると、もうお昼に近い時間。

…そりゃあ、1時間以上も走り回れば汗だくにもなるよな…
今日がまだ曇りで良かったかもな。炎天下ならぶっ倒れるまで走ってただろう。


…それだけ俺は麻里亜を逃したくなかったんだ。

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