初恋成就は虹色雲のキセキ ~白馬の騎士は鳥かごの中の小鳥を溺愛する~
鏡に映った自分の身体に、いくつもの赤い跡があることに気付いた。
胸元に散らばる赤い印は、徳永くんが「麻里亜は俺のもの、って証」と言いながらつけてくれた、たくさんの愛の印。
…そういえば「俺にも印つけて」って言ってくれたね。
教えてもらってやってみたけど、なかなか上手くできなくて、薄くしか色付かなくて。
それでもあなたは喜んでくれた。
「俺は麻里亜だけのもの」って…
それから…
ここを…徳永くんの手で……唇で……舌で……愛された…
そして…ここに…徳永くんが…入ったんだ…
自分で触っても全然気持ちよくないね…
徳永くんだから、嬉しくて…感じていたんだね…
初めて知った、これが女としての悦び…
自然と涙が溢れてくる。
徳永くん……
徳永くん……
何もかも忘れて、ずっとあの瞬間が続いてほしかったよ。
何もかも忘れて、ずっとあなたに愛されていたかったよ。
ずっと、ずっと、あなたの隣にいたいよ…
徳永くん……
もう一度、あなたを真宙って呼びたいよ…
愛し合いながら真宙って呼びたいよ…
愛し合いながら麻里亜って呼ばれたいよ…
でも、私には他の人との結婚が待っていて…
あなたには…大事な人がいる。
だから…これは全部…
私の想い出にするの。
高校の時のキラキラした想い出と、あなたと無我夢中で愛し合った一晩の想い出は、私の一生の宝物。
素敵な想い出をありがとう、徳永くん。
今度こそ…
さようなら…徳永くん。