初恋成就は虹色雲のキセキ ~白馬の騎士は鳥かごの中の小鳥を溺愛する~

婚約までのカウントダウン


「栗原社長、麻里亜さんとの旅行をお許し頂きありがとうございました。これは僕からのお土産です」

「これはありがとう、遠慮なく頂くよ。晶人くん、まだ婚約前なのに娘と仲良くしてもらってありがとう。しかし麻里亜は旅行の話を全く聞かせてくれなくてね」

「ははは、そうですね。親に話すのは照れくさいですからね」

「昔は何でも話してくれたものだがねぇ」

「お父様、この話はもうそれくらいにしてお話を進めましょう。平久保社長も晶人さんもお忙しいのですから」

「あぁそうだね、これは失礼。では当日の会場セッティングですが…」




婚前旅行という名の一人旅から帰ってくると、また変わらぬ毎日が始まった。

いや…少し変わった所が出てきたか。

婚約の話が形を作り出したのだ。


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