Depend on…


――♪。・:゚。♪:・


樹が帰宅して少し経ったとき、椎名の携帯電話が鳴った。


「もしもし」


「よかった!番号変わってたらどうしようかと……」


「……井原?どうした急に。

何かあったのか?」


「悪いんだけど、すぐ来てくれないか?」


「――!」


そうして椎名が呼び出された先は――


「……何故だ?」


「いや〜!この前たまたま会ったら懐かしくなってな!

急に飲みたくなったんだ!」


呼び出された先は都内の飲み屋で、しかも、椎名が到着するころには既に井原は出来上がっていた。


「全く……すぐに来いと言うから……

一体何事かと――」


「心配したのか?」


意地悪く笑う井原に「……いいや」と返す。


すると井原は「だろうなぁ!」と笑った。


「お前はそういう奴だよ。」


「何なんだ……」


楽しそうな井原の横に座り「烏龍茶」と注文した。


「なんだよー!飲めよー!」


「井原、お前は飲み過ぎだ。」

井原に関しては先程、樹とも話した通り。


やはり、この男にそれほどの度胸があるとは思えないが警戒しておくに越したことはない。


暫くの沈黙の後、井原が口を開いた。


「お前、自分のパートナーがどんな人間だか知ってるか?」
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