Depend on…
「失礼いたします。
本日の郵便物をお届けに参りました。」
いくつかの荷物を持って入っ来たのはこの前の受け付け嬢だ。
(どうも好きになれないのは何故だ……)
調った顔立ちでスタイルもよい。
樹と比べても断然女性らしいし、仕事も出来そうだ。
しかし、見ていて何処か不愉快……
(美人過ぎるのも問題ってことか……?)
樹も恐らく椎名と同様に彼女のことを思っているのだろう。
彼女を見る目つきが冷たい。
「では失礼します。」
受け付け嬢は郵便物を大阪に渡すときびきびと仕事に戻って行った。
「偉いべっぴんな姉ちゃんだな。」
「坂東さん、今の時代じゃソレ、セクハラですよ。」
「なんだって!?本当か?!」
「僕は樹ちゃんの方が可愛いと思うけど」と言いながら樹宛の郵便物を渡す。
「ありがとうございます。
しぃちゃん、開けて?」
「えぇ?俺がですか?」
それは小さな小包で通販の品物のようだった。
「もしかして、この前頼んでたアレ?」
大阪が嬉しそうに尋ねる。
「たぶんそうだと思います。
今、手塞がってるからさ。
ね?お願い!」
手に持っている書類を置けばいいじゃないかと椎名が渋っていると、横から大阪がそれを取り上げた。