Depend on…
「犯人は……!?
犯人は見つかったんですか!?」
「待て!落ち着け!
こっちはまだ現場検証中だ!
少し落ち着け!」
拳銃の携帯命令が出たという情報は入っていない。
(この人もしかして、常に持ち歩いてるのか……!?)
だとしたら危険だ。
もちろん規定違反でもある。
「……!」
椎名に気付いた斉藤が視線を向けた。
「アンタ……」
「椎名です。」
小さく敬礼をして見せると斉藤は「あぁ」と頷いた。
「悪いが自己紹介は後だ。」
そう言って視線を落とす。
腕の中には俯いた樹がいる。
「……落ち着いたか?」
無言で頷く樹。
顔色はまだ良くない。
「何があったか順番に話してくれ。」
「あたし宛に小包が届いて……それを開けようとした大阪さんが……!
どうしよう……あたしのせいだ……!」
「!!!」
樹の言葉を聞いた途端、椎名は自分の心臓が強く脈打つのを感じた。
今のはどういう意味だ――?