Depend on…
真山浩美。24歳。都内の商社に勤めるOLだ。
一年前からこのマンションに住んでいて、半年前、備え付けのエアコンが故障したためにゼノンに交換を頼んだのだと言う。
「エアコンを取り替えた時、ブレーカか何かも点検して行きませんでしたか?」
「して行きました。エアコンが変わるから必要だって……」
「ちょっと見せて貰えますか?」
真山は頷くとバスルームに案内してくれた。
「やっぱりここだよねー……
少し調べても良いですか?」
「はい、どうぞ……」
と、真山がきょろきょろと辺りを見回す。
何か台になるものを探しているようだ。
「俺が……」
「台になってくれるの?」
「違いますよッ!俺が見ますから場所を代わって下さい。」
「冗談なのにー」
文句を言う樹と場所を変わる。
樹なら本当に椎名を踏み台にしないとも言い切れない。