拾いました。
いやいや、そんなこと考えてる場合か私。自分にツッコミを入れている間にドラマは進み、いつの間にかラブシーンへ。

ちゅうううううう


「!」


ぎいやああああああああああああ!!


「ひ、緋刻!」

「……ん?」

「お願いだから、リモコン返して!」

「何で……?」

「何でも!」

「どうして……?」

「うっ、とにかく返して!」

「だめ……だってほら」


とさ……っ


ベッドに仰向けで倒されたかと思うと、上に乗っかってきた。



「何し「見て……? この人たち……俺がさっき華留にしたことと、同じことしてるから……気になるんだもん」


『もん』じゃないよ緋刻くん


「わ、分かった! じゃあ見てて良いから! ね? だから上からどけて」


やばい。顔、近い。息掛かってる。私、今絶対に顔赤い。


「ん——……。じゃあ、俺の質問に答えてくれたら……どける」

「……う、はい。では、どうぞ」

「華留、何で……顔赤いの?」


どくん


「何で、って言われても」


言われればそうだよ。私、何でこんなに……


「ねえ……華留」


より一層顔が近くなり、綺麗な瞳が私を離さない。


「教えて?」
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