生徒会長サマ
「センパイ、なんで伊月といるんすか?」

「え…なんでって言われても…」



今話してたからよ、と付け加えるとさっきよりも怒った顔になっていく。



「なーに?嫉妬?せーや」

「はっ?!」



怒っていたのに顔を真っ赤にさせる静夜くん。

さっきの仕返しだ。



「センパイ…遥華、着いてきて」

「え、は?!ちょっと!!!」



足の速い静夜くんにノロノロと引きずられ、二位と僅差になりながらも無事一位でゴールした私達。



「はい、オッケーでーす!」




審判の人にオーケーをもらい、静夜くんと歩く。



「まじでセンパイ遅いっすね、あともうちょっとで追い付かれそうだった」

「ううう、るさい!」

「ははっ、かーわい」

「なに言って…!」

「さっきの仕返し」



さっきの、しかえし?

あー、やられた。

さっきの呼び捨てか…

仕返しの仕返し…



「てか!お題、なんだったの?」

「お題っすか?お題はー、不細工な人」

「はっ?あんたねー…!」



静夜くんの持ってる紙を取り上げる。

ビリビリに破いてやろうとひったくると静夜くんに止められた。
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