先生〜あたしに愛を教えてくれた人〜
◇巧side◇
あの日、美里は俺の事を好きだと言ってくれた。
叶わない恋だと思ってたから、すごく嬉しかった。
美里を好きになった理由……
俺はいつもいつも遠い目をして空をぼーっと眺めている美里に目を奪われたんだ。
容姿もスタイルもよくて友達もいるのに、なぜかいつも切なげで……
最近は前よりもよく笑うようになったし、友達に囲まれながら楽しく生活してる。
けど、その悲しげな瞳は変わらなくて……
俺はそんな美里を守ってやりたい、側に居てやりたいって思ったんだ。
そしていつの間にか、好きになってた。
俺の心は奪われたんだ…―――。