あたしの好きな人は先生?!
あたしは、瑞山さんがくれた名刺を見ていた。

あたしの心にのしかかっていたおもりが少し解れた気がした。

あたしの新しいお守りだね。

あたしは、ケータイを開いて瑞山さんの番号を登録した。

ケータイを閉じて、はぁっとため息をもらす。

目を閉じる度に思い出す。

あたしにナイフを振り下ろすあのおじさんの顔。

どうしてあたしだったの??

無意識に頬に涙が伝う。

もう何回涙を流しただろう…??

誰かあたしを助けて……。

そう思っていつもはっとする。

あたしは、強くならなくちゃいけない。

弱気じゃいけない。

弱いあたしとは、さよならするって決めたのに……。

弱いあたしなんか大っ嫌い。








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