あたしの好きな人は先生?!
たくさんの視線を感じながら歩く。

一歩一歩が鉛みたいに重い。

あたし、どうしたんだろ…??

先生に会いたいはずなのに、身体が思うように動かない。

重い身体を動かして、階段を登る。

職員室のドアが見える。

先生に会える…。

あたしは、ドアを開けて周りを見る

先生全員があたしを見る。
学年主任の先生が声をかけてくれる。

「田山…!お前もう大丈夫なのか?!」

「はいっ!!平気です」

あたしの元気な声を聞いて先生は安心そうに笑う。

「そうか…。良かったよ。それより、誰かに用事があったんじゃないのか??」

「あっ…はい。戸波先生ってまだ来てらっしゃらないですか??」

「ん〜戸波先生かぁ…。数学準備室にいるはずだから行ってみなさい。」

「ありがとうございますっ!!」

「無理するんじゃあないぞ。」

「はいっ」

あたしは、学年主任の先生と別れて数学準備室に向かう。






「大分無理してるな。」

そばにいた斎藤先生が不思議そうに聞く。

「そうですか??僕には、元気になったって感じに見えましたけど…」

「それを本人に気づかせるのは戸波先生の仕事だよ。君も、私みたいに気づけるようになりなさい。」

「はぁ……」











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