あたしの好きな人は先生?!
あたしは、先生達がそんな話しをしてるのに気づかなかった。

ただ先生に会いたかった。

優しい声で呼んで欲しいの。

だから、あたしは前に進んだ。





あたしの視界に数学準備室のドアが入ってきて、思わず笑みがこぼれた。

あたしの指がドアに手を掛けると、逆にドアが開いて思わず声が出る。

「きゃっ!!」

ドアの前に立っていたのは戸波先生だった。

「ゆう……田山。良く来れたな。」

先生の大きな手があたしの頭に優しく触れる。

胸の奥がキュンってしてあたしの目から涙が溢れ出した。

「田山……。とりあえず中に入りなさい。」

先生に背中を軽く押され、中に入る。

先生はドアを閉めて鍵を掛けるとあたしを抱きしめた。

「優香…優香…」

先生があたしの名前を何度も呼んでくれた。

「先生、会いたかった。今まで弱虫でごめんね??強くなれなくてごめんね…。あたし、もっと頑張ってもっともっと強くなる…んっ。」


先生はあたしの言葉を遮ってちょっと強くキスをした。

「俺、何もできなくて…。お前にばっか頑張らせて最低だな。ほんとにごめん。」

あたしは、先生に優しくキスをする。

「先生がいたから…先生がいたからあたし強くなれたんだよ??」

先生とあたしは、それから何度もキスをした。












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