あたしの好きな人は先生？！

あたしは、優香と別れてダッシュで戸波先生のところに行った。


先生は、あたしの話をゆっくり聞いてくれて、優香が先生を好きになった理由がわかった気がした。


「谷口…？お前はどうしたい？？」

「あたしは、優香に思い出して欲しい。でも、それが優香にとってつらいなら……。あたしは、何も言わない。」

ほんとは、絶対に思い出して欲しい。

でも、そんなの言えないよ。

「ん〜。でも、今の状態は優香にとって良いもんじゃないだろう？？」

「うん。それは、わかってる。でも………。」

「今の優香は優香じゃないと思う。俺は優香に思い出して欲しいよ。俺のことは忘れても良い。でも、せめてお父さんやお母さんやお前のことくらいは思い出して欲しいんだ。」

「………」

あたしは、先生の目の迫力と説得力に何も言えなかった。


でも、

「先生のこと、忘れて良いってどういうこと？！」

あたしは、先生の言葉に納得がいかない。