僕は彼女をこよなく愛している
二人の住む、1Kの部屋。
家電や家具は、互いに金を出し合い購入した。
(正確には、二人の親)
あとは、洋服など小物を互いの実家から運ぶだけだ。
実陽、霞月の順で、引っ越し業者に荷物を取りに来て運んでもらった。
「ありがとうございました〜」
引っ越し業者が帰り、二人はゆっくり荷解きをする。
…と言っても、1Kに二人で住み、ベッドだけで半分弱の場所を取ってしまったような部屋にあまり荷物は置けない。
しかしこの部屋はウォークインクローゼットがある。
なので、ウォークインクローゼットに全てしまい、できる限りスッキリさせることが出来た。
早い段階から探して、やっと見つけた物件だ。
二人の荷物は最低限なので、荷解きはそんな時間かからずに済んだ。
「セミダブルにして良かったね!」
実陽がベッドに腰掛け言った。
「うん。そうね。
でも、寝る時窮屈じゃないかな?
やっぱ、部屋が狭くなってもダブルにしておけば良かったね」
「僕がるなちゃんをホールドして寝るから、問題ない!
ダブルじゃ、部屋のほとんど占領されるし。
まぁ…絶対あり得ないけど、このベッド、ローベッドだから、落ちても怪我の心配ないし!」
それから――――
大きめの座椅子に座っている実陽の足の間で、スマホを操作しハンドメイド関係のSNSを見ていた霞月。
「実陽、お買い物行ってくる」
思い立ったように振り返り言った。
「え!?一人で!?」
「うん」
「何しに行くの!?」
「は?だから、買い物」
「だから!何の買い物!?」
「食材とか買わないと。
夕食、何もない」
「僕も行く!
―――――――――」
マンションを出て、街の方へ向かう。
指を絡めて手を繋ぎ、ゆっくり歩いている二人。
「るなちゃん」
「何?」
「一人で行こうとしないで?」
「え?」
「“何でも”一緒!!」
「は?」
「料理、洗濯、掃除、大学、買い物……とにかく、全部!一緒にしよ?」
「でも、一人の時間も大事」
「だから!何度も言うように!
“意識は”一人にしてあげる!
その代わり、ホールドとキスは許してね?」
「………」
ピタリと立ち止まる、霞月。
「何?」
「約束と違う」
呆れたように、背の高い実陽を見上げた。
「は?」
「“一人の時間をくれる”って約束で、同棲OKしたんだよ?」
「………」
霞月の言葉に、ふてくされたように頬を膨らませる実陽。
そして「だって、好きなんだもん…」とぶつぶつ呟いた。
結局――――実陽を説得し………
基本的には一緒にいるから、霞月が“一人にして”と言ったら、駄々をこねずに一人にする。
………ということで話はついた。
家電や家具は、互いに金を出し合い購入した。
(正確には、二人の親)
あとは、洋服など小物を互いの実家から運ぶだけだ。
実陽、霞月の順で、引っ越し業者に荷物を取りに来て運んでもらった。
「ありがとうございました〜」
引っ越し業者が帰り、二人はゆっくり荷解きをする。
…と言っても、1Kに二人で住み、ベッドだけで半分弱の場所を取ってしまったような部屋にあまり荷物は置けない。
しかしこの部屋はウォークインクローゼットがある。
なので、ウォークインクローゼットに全てしまい、できる限りスッキリさせることが出来た。
早い段階から探して、やっと見つけた物件だ。
二人の荷物は最低限なので、荷解きはそんな時間かからずに済んだ。
「セミダブルにして良かったね!」
実陽がベッドに腰掛け言った。
「うん。そうね。
でも、寝る時窮屈じゃないかな?
やっぱ、部屋が狭くなってもダブルにしておけば良かったね」
「僕がるなちゃんをホールドして寝るから、問題ない!
ダブルじゃ、部屋のほとんど占領されるし。
まぁ…絶対あり得ないけど、このベッド、ローベッドだから、落ちても怪我の心配ないし!」
それから――――
大きめの座椅子に座っている実陽の足の間で、スマホを操作しハンドメイド関係のSNSを見ていた霞月。
「実陽、お買い物行ってくる」
思い立ったように振り返り言った。
「え!?一人で!?」
「うん」
「何しに行くの!?」
「は?だから、買い物」
「だから!何の買い物!?」
「食材とか買わないと。
夕食、何もない」
「僕も行く!
―――――――――」
マンションを出て、街の方へ向かう。
指を絡めて手を繋ぎ、ゆっくり歩いている二人。
「るなちゃん」
「何?」
「一人で行こうとしないで?」
「え?」
「“何でも”一緒!!」
「は?」
「料理、洗濯、掃除、大学、買い物……とにかく、全部!一緒にしよ?」
「でも、一人の時間も大事」
「だから!何度も言うように!
“意識は”一人にしてあげる!
その代わり、ホールドとキスは許してね?」
「………」
ピタリと立ち止まる、霞月。
「何?」
「約束と違う」
呆れたように、背の高い実陽を見上げた。
「は?」
「“一人の時間をくれる”って約束で、同棲OKしたんだよ?」
「………」
霞月の言葉に、ふてくされたように頬を膨らませる実陽。
そして「だって、好きなんだもん…」とぶつぶつ呟いた。
結局――――実陽を説得し………
基本的には一緒にいるから、霞月が“一人にして”と言ったら、駄々をこねずに一人にする。
………ということで話はついた。