僕は彼女をこよなく愛している
「………あ…!」
それから三日後。
アツミ教授の講義で、その男子学生に会ったのだ。
「この前は、ありがとうございました!」
「いえ」
相変わらず、淡々としてる霞月。
「あの…隣、良いですか?」
「あ、はい」
(は?なんで?
席あいてるのに)
そう思ったが……鞄をどけて足元に置いた。
「――――そのデザイン、綺麗ですね…!」
講義中、話しかけてきた。
「あ…ありがとうございます」
「あ、そうだ。
この資料、参考になりますよ!
貸しましょうか?」
「いえ、大丈夫です」
その日は、講義中ずっと話しかけられたのだ。
見かけによらず、積極的な男子学生。
見た目は、おとなしそうな容姿。
まぁ、俗に言う陰キャという感じだ。
なのに、積極的に声をかけられたのだ。
(でも実陽も、見かけによらず恐ろしい人だし…)
やっぱ、人は見かけによらないなぁー
この日は、呑気にそんなことを考えていた。
しかしその男子学生は、いつも霞月の近くにいて、よく声をかけてくるようになったのだ。
「―――――吉條さん、おはよう!」
「え?あ…おはようございます」
「―――――吉條さん、また明日ね!」
「あ、はい」
「―――――吉條さん、今からランチ?」
「えぇ」
という具合に………
「――――あいつ、何者なの?」
ある日。
実陽、琢三、乃庵と四人でランチ中。
琢三が男子学生のことを聞いてきた。
「え?同期」
「それは、見ればわかるし」
「最近、るなちゃんによく話しかけてくるよね」
「うん…」
「名前は?」
乃庵に聞かれたが、正直名前なんか知らない。
話しかけられるといっても、挨拶程度。
それに、知りたいとも思わない。
「知らない」
「「知らないんかい!」」
琢三と乃庵に突っ込まれた。
「でもなんか、危なそうだね」
そんな中実陽が、心配そうに顔を歪め言った。
「そう?
挨拶しかしてないよ?
それに、私は興味ないし」
「でもるなちゃん、警戒はしてて?
なんとなくだけど……嫌な予感がする」
「そんな人には見えないよ」
「それは!
るなちゃんが純粋だからだよ!」
「俺も怪しく見える」
「それに、どっかで見たことない?」
「乃庵もそう思う?」
「うん」
「霞月、実陽の言う通りにしとけよ!」
「あ、はい。わかりました」
三人の真剣な眼差しに、霞月はゆっくり頷くのだった。
それから三日後。
アツミ教授の講義で、その男子学生に会ったのだ。
「この前は、ありがとうございました!」
「いえ」
相変わらず、淡々としてる霞月。
「あの…隣、良いですか?」
「あ、はい」
(は?なんで?
席あいてるのに)
そう思ったが……鞄をどけて足元に置いた。
「――――そのデザイン、綺麗ですね…!」
講義中、話しかけてきた。
「あ…ありがとうございます」
「あ、そうだ。
この資料、参考になりますよ!
貸しましょうか?」
「いえ、大丈夫です」
その日は、講義中ずっと話しかけられたのだ。
見かけによらず、積極的な男子学生。
見た目は、おとなしそうな容姿。
まぁ、俗に言う陰キャという感じだ。
なのに、積極的に声をかけられたのだ。
(でも実陽も、見かけによらず恐ろしい人だし…)
やっぱ、人は見かけによらないなぁー
この日は、呑気にそんなことを考えていた。
しかしその男子学生は、いつも霞月の近くにいて、よく声をかけてくるようになったのだ。
「―――――吉條さん、おはよう!」
「え?あ…おはようございます」
「―――――吉條さん、また明日ね!」
「あ、はい」
「―――――吉條さん、今からランチ?」
「えぇ」
という具合に………
「――――あいつ、何者なの?」
ある日。
実陽、琢三、乃庵と四人でランチ中。
琢三が男子学生のことを聞いてきた。
「え?同期」
「それは、見ればわかるし」
「最近、るなちゃんによく話しかけてくるよね」
「うん…」
「名前は?」
乃庵に聞かれたが、正直名前なんか知らない。
話しかけられるといっても、挨拶程度。
それに、知りたいとも思わない。
「知らない」
「「知らないんかい!」」
琢三と乃庵に突っ込まれた。
「でもなんか、危なそうだね」
そんな中実陽が、心配そうに顔を歪め言った。
「そう?
挨拶しかしてないよ?
それに、私は興味ないし」
「でもるなちゃん、警戒はしてて?
なんとなくだけど……嫌な予感がする」
「そんな人には見えないよ」
「それは!
るなちゃんが純粋だからだよ!」
「俺も怪しく見える」
「それに、どっかで見たことない?」
「乃庵もそう思う?」
「うん」
「霞月、実陽の言う通りにしとけよ!」
「あ、はい。わかりました」
三人の真剣な眼差しに、霞月はゆっくり頷くのだった。