僕は彼女をこよなく愛している
「――――もうそろそろ、お風呂入って寝よ?」

立ち上がりながら言う霞月の手を掴む、実陽。
「僕が洗うよ!
お風呂掃除って大変でしょ?」

「いいの?」

「当たり前!
待っててね!」
立ち上がり、霞月の頭をポンポンと撫でて風呂場に向かった。

霞月は、スマホを扱い始めた。
もちろん見るのは、ハンドメイドのサイトやSNS。

(あ…これ、可愛い…!
太陽のチャームだ。
こうゆうの作って、実陽にプレゼントしたいな!)

そんなことを考えながら、スマホ画面を眺めていると……
実陽が風呂掃除から戻ってきた。

「るなちゃーん!今沸かして………あ…//////」
(笑ってる…///////可愛い…///////)

あまり見ることのできない、霞月の笑顔。
思わず見惚れる、実陽。

(でも…何を見て笑ってるのかな?)

霞月の笑顔を見れて、凄く嬉しい。
が……その笑顔を向けられてるスマホにヤキモチを妬いてしまう。

(いいなぁ…、僕にも笑いかけてほしいな…)

「……………
………って、スマホに嫉妬って…(笑)
どんだけ僕って……(笑)」

自嘲気味に笑って、実陽は霞月の隣に座った。
「るなちゃん!もうすぐ、沸くよ〜」

「え?あ…うん、ありがと」

「何見てたの?」

「ん?これ…」
そう言って、実陽に画面を見せる。

「ん?
…………あー、毎度のことハンドメイドね!」

「このピアス、どう思う?」
先程見ていた、太陽のチャームのピアスを見せる。

「可愛いね!
フフ…きっと、るなちゃんに似合うよ!」

「私じゃなくて、実陽に作りたいなって」

「え?僕に?
作って、プレゼントしてくれるの!?」

「うん。
上手く出来るかわからないけど」

「嬉しい〜!ありがとう!
……………あ…ってことは……」
(さっきの笑顔、僕を想ってってこと?
………//////
ヤバ…//////嬉しくて、死にそう…////////)

「期待しないで待ってて?」

「フフ…ありがとう!
るなちゃん、大ー好き!!
………あ!じゃあ、ペアがいい!
ペアのピアスにして?
僕とるなちゃんの。
ね?るなちゃんとお揃いつけたい!
ほら!僕が太陽で、るなちゃんが月!」

「あぁ。うん、わかった。
やってみる」

実陽は、心底嬉しそうに笑っていた。

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