モノクロ恋愛
本当は健悟のそばにもっと居たいと思った。

・・・でも健悟の気持ちは無駄にできない。

私は健悟にありがとうっていう気持ちを込めて、

小さくはにかんだ。

それに気がついた健悟も笑顔をかえしてくれた。


「正輝!!」

私に気づいた正輝はこっちを目をあけて驚いていた。

「正輝、ごめんね、私・・・」

――――――グイッ―――――――

すごい力で引っ張られたと思ったら、

私はいつの間にか正輝の胸の中にいた。

「まっ正輝?」

『・・・よかった。戻ってきてくれて。』

・・・ぇ?

『俺、ずっと不安だった。詩織が本当に俺の事好きなのかって。』

正輝・・・。

『何か無理してるように見えた時もあった。』

気づいていたんだ。

『詩織が告白されるたびに俺、不安で不安で・・・。嫉妬して。』

正輝は今どんな顔をしているのだろう。

きっと・・・。

『いつか俺なんて忘れて違う男の所に行くかもって、それしか思い浮かばなくて。』

正輝、そんな事思ってたんだね。




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