モノクロ恋愛
『今日も詩織は何も悪くないのに、なぜか心の中がもやもやして、』

そうだったんだ。

『俺詩織の事考えないで、気づいたら詩織は俺の傍から消えていて。』

私はただ、ただ頷くことしかできなかった。

『どうしても考えることは嫌なことばかりで。』

うん、うん。

『心の中が空っぽになって、上の空で歩いていたら、詩織が俺の事を呼ぶ声がした。』

正輝は私を抱きしめる力を少し強くした。

『そんなはずないって思ったけど、でもあれは詩織の声だって。まさかって思って振り向いたら、そこにいたのは・・・』

――ドキ――ドキ――ドキ――ドキ――

『俺の愛しくて可愛い彼女、詩織だった。』

「・・・正輝。」

『詩織、ごめんな。』

「ううん。私、正輝の気持ちも知らずに・・・」

正輝はこんな事考えてるなんて、

想像もついていなかった。







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