いじめ…くずれていく
毎日、あたしと芽亜利は放課後遊びまくった。
それも、3分の2くらいは2人だけで遊んだ。
プリを撮りに行って、ファッションビルに行って、アクセを買いに行って、ナンパ待ちをしたりもした。
芽亜利と仲良くなった事で、あたしは忽ち学年で有名になった。
今までは芽亜利の周りに5~6人ついているような形だった。
それが一変、芽亜利の隣にはあたし“だけ”。
それは目立つのも当たり前だ。
夏休みには彼氏も出来て、それなりに充実した楽しい生活を送っていた。
今まで興味の無かったファッションにも、すっごく気をつかった。
2人で夏休み中遊んでいると、4月ごろのどんよりした日々は忘れてしまった。
…そして秋ごろには、あたしたち2人が廊下を歩くとみんなが振り向くようになった。
きっと芽亜利の魅力だろうと最初は思っていたけど、
だんだん、あたしも“変わって”きているのだと分かった。
もう昔のあたしじゃない。
暗くて、人が近寄らなかった頃のあたしじゃあない。
そんな風にあたしを変えてくれたのは誰でもなく芽亜利だけだ。
あたしは、芽亜利をとことん尊敬していた。
そして、芽亜利や他の友達との絆は、切れる事がないと思っていた。