いじめ…くずれていく
天国の末の絶望

雪の降るある日の事。



寒い上に眠く、まったく行く気のない高校へ向かって歩いていると、芽亜利の姿が見えた。



「芽亜利ー!!」

と言って芽亜利の元へ行った。






…芽亜利の近くに来た瞬間、全身が凍り付いてしまった。



芽亜利はあたしの姿を見たにも関わらず、素通りしていったのだ。




いつもなら、にこっと笑って「キャー!また会ったねぇ♪」とかなんとか言ってくれるのに。


こんな状況に出会った事のないあたしにも分かった。





……芽亜利が、あたしを嫌っている…?


でも、昨日の夜も遅くまでメールしていた。


そんなはず、ないよね。


そう思っていたけれど。



この時…。


芽亜利を追いかけて話しかけていれば。


そうすれば。



何か状況が変わったかもしれないのに―――。

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