いじめ…くずれていく

今日会った男は、手にビニール袋を持っていた。


「それ…なぁに?」


あたしは気になったので聞いた。


「ああこれ?…シンナーだよ」


シンナー…!?


「このシンナーは特別でね…テレビでやってるような脳が溶けたり…なんて事にはならないんだ。快感を得られる。どう?」


男はあたしの鼻にそのビニール袋を近づけた。


「!?」

あたしは一瞬抵抗したけれど、シンナーの匂いに頭がグラつき、力が抜けてしまった。
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