ずっと…
出なきゃよかった…

電話を切った俺はそう思うだろう。






「あーやっと出た!俺だけどさぁ」



『……知り合いにオレさんなんていませんが?』



「冷たい弟だなぁ…」


『で、何の用だよ?』


「薫が今度会社でパーティーするらしくて、お前いかねぇ?」


『何で俺が?』


「イヤか?」


『そーゆうわけじゃねーけど…』


「薫さぁ、お前のこと気に入ってんだよ!あいつ一人っ子だし、お前のこと弟みたいに思ってんだって。」



『あー…』


薫クンは嫌いじゃない。

うちに来てた頃も優しかったし、可愛がってくれた。




すっげぇかっこいいし、俺ももう一人兄貴が出来たってぐらい慕ってた。


…でも…







「どーせ暇だろ?」


『わかった。行くよ』


「じゃーな。詳しい事はまた連絡する。」



そう言うと兄貴は電話をきった












『…今は……邪魔でしかたないんだ…。』
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