ずっと…
将太に連れられてパスタ屋に入った。




将太が適当に注文してくれた。




「…で?そこまで落ち込む理由は?」



そう将太が問いかけてきた。


『…わかんね……』


「なんだよ、自分のことだろー?」


将太が言ってることは、もっともで…


でも…


『わかんねぇ…』



ただ見つけた瞬間に

真っ暗な部屋に閉じこめられたような…


そんな感覚に陥ったんだ



『…今夜、会えないかなぁって誘ってみたんだ。』


「うん、頑張ったな。いつもは誘わないじゃん?」


いつもより柔らかい将太の声


『無理だって言われてさぁ…』


「あー。それで、やっぱり俺じゃダメなんだぁ…薫くんには勝てないんだ。とか思っちゃったりなんかしたんだろ?ただ会ってただけじゃん。」



『まぁ…』


そうだけど…

思ってしまうんだ。



勝てない…





「決めたんだろ!」




その一言で何を言いたいのかなんて

すぐにわかった。




『…決めた』



「じゃーいいじゃん。あ、来た来た!」



注文していた料理がテーブルにならんだ。


将太はそれ以上何も言うことなく料理を食べた
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