思い出は、父の拳の暖かさ ☆Kingの召還☆

何回か、何十回か、


痛みに耐えきれずに、掻きむしろうとする胸やお腹。その度に抑えて、


痛いの、ないないだよ☆


って言っても効かないけど(二度目か?(笑))騙し騙し寝たり起きたりも、父の叫びで決断の時。



急に、酷く苦しい顔をして膝が痛いから揉んで欲しいと言う。今すぐにって。



お水も飲むって言うので、飲ませて、布団を直すフリをして、ナースコールを押した。


『はい、今行きます。』


どうしました?は、ないんだね。。って、素朴な感想を抱き(笑)


そのナースの声に、


『何で呼んだ。。』と言いながら、痛がる父を見て



今日のナースさんに、やはり痛がって、どうにもならない事を伝えた。


ナースは、もう少し様子を診るか、それともモルヒネを増やすか聞いてきた。



『おとーちゃーん?痛いのと、痛くなくて眠るのと、どっちがいーい?』


「痛くないの。」


モルヒネを多くしてもらいました。



よくテレビで観る小芝居をしにトイレに行って(笑)鏡の前で笑ってから病室に戻り



『おとーちゃん、痛いの、お家に持って帰るから、またね〜。』


そう言って、帰って来た。


父も 『またね』って言った。



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