モノノケモノ
そう、秀は順調に可愛い男の子に育っていた。

思い返せば、カラスのみんなもタイプは違うもののみんなそろって男前だったし、鈴香さんも美人だ。

鉄治さんは可愛いおじいちゃんだったし、もしかしたらモノノケは人に変換すると滅茶苦茶美形の集団なのかもしれない。

台所の掃除をするという祖母にくっついて台所に行き、手伝いをしているとチャイムが鳴った。


「私が出るよ」


手に持っていた雑巾をバケツに落とし、さっと手を洗う。

玄関の扉を開けると、そこには私と同い年くらいの男の子が立っていた。

スポーツ刈りのさわやかな感じの男の子だ。

だが怒ったような顔をしている。

その彼は、私に向かって手に持っていた物をズイッと差し出した。
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