モノノケモノ
本殿の前に着き、日和子さんが扉を開けると、そこには猫族がずらりと横一列に並んでいた。
しかも通常バージョンの、超怖い猫族だ。20人程度か。
一瞬、帰りたい、と思ったが、扉を押さえている日和子さんの目が入れと言っていたので帰るのは諦める。
靴を脱いで中に入り、奥側に通される。
並んでいる人たちの真ん中を通るのは心苦しい。
どうぞ、と座布団を勧められたのでカナ爺・私・秀の順で左から座ると、彼らもいっせいに、同じタイミングで座る。
練習しているのだろうか。
まさか。
「さて、今日は何のご用件ですか」
20人の中央に座る猫さんが私に話しかけた。
姿のせいで、若いのか、年寄りなのか全くわからなかったが、声を聞く限りでは若いっぽい。
しかも通常バージョンの、超怖い猫族だ。20人程度か。
一瞬、帰りたい、と思ったが、扉を押さえている日和子さんの目が入れと言っていたので帰るのは諦める。
靴を脱いで中に入り、奥側に通される。
並んでいる人たちの真ん中を通るのは心苦しい。
どうぞ、と座布団を勧められたのでカナ爺・私・秀の順で左から座ると、彼らもいっせいに、同じタイミングで座る。
練習しているのだろうか。
まさか。
「さて、今日は何のご用件ですか」
20人の中央に座る猫さんが私に話しかけた。
姿のせいで、若いのか、年寄りなのか全くわからなかったが、声を聞く限りでは若いっぽい。