モノノケモノ
「おっ。

意外と上手く飲むねぇ」


この方法でよさそうだ。

大きなマグカップ一杯分飲んで満腹になったらしく、秀は眠りに落ちた。


「しっかしお前も物好きだよなー」


ビジュアル系が玉子焼きをぱくつきながら言う。

さっきは丁寧語で話していたのに、不要だと判断したのか、やけになれなれしい口調だ。


「何が。

ってか名前聞いてないよね?」


おそらく私より年上だが、私もなれなれしく返す。

ここに祖母がいたら怒られそうだが、いないので良いだろう。


「そうだっけ?俺はカラス族の明星(アケボシ)。

この人が月浦隊長で、むこうのちっこいのが呉羽。

ちなみにそこでのびてるのは黒斗(クロト)」


月浦さん隊長だったのか。

黒斗さんは4人の中で一番体格がいい。

背も高いし筋肉質だ。

髪型も角刈りで、間違いなく体育会系。

おかげで居間まで運ぶのは大変だった。
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