モノノケモノ
私は祖母のように物事を公平に見ることは出来ないと思う。
今だって、知り合いになったカラス族の4人はいい人達のような気がするけれど、『カラス族』自体は鈴香さんをさらった悪い奴らだと思っているし。
「ここが入り口です」
月浦さんが立ち止まったのは森の奥の奥にある洞窟の前だった。
中を覗きこむが真っ暗で何も見えない。
少しだけ暖かい風がひゅうっと吹いた。
その洞窟はとても広かった。
いくつもの分かれ道があり、たくさんの扉が列んでいる。
1つ目の分かれ道を右、2つ目も右……。
5つ目までは覚える努力をしたが、あまりに数が多いので諦めた。
記憶力はそんなに良くないのだ。
今だって、知り合いになったカラス族の4人はいい人達のような気がするけれど、『カラス族』自体は鈴香さんをさらった悪い奴らだと思っているし。
「ここが入り口です」
月浦さんが立ち止まったのは森の奥の奥にある洞窟の前だった。
中を覗きこむが真っ暗で何も見えない。
少しだけ暖かい風がひゅうっと吹いた。
その洞窟はとても広かった。
いくつもの分かれ道があり、たくさんの扉が列んでいる。
1つ目の分かれ道を右、2つ目も右……。
5つ目までは覚える努力をしたが、あまりに数が多いので諦めた。
記憶力はそんなに良くないのだ。