モノノケモノ
第四章 ヒトの子
翌日の夕方、温泉から帰ってきた祖母はさぞビックリしたことだろう。

家の中はぐちゃぐちゃ、洗濯機はぐるぐる回っている。

その横にはどろどろのタオルの山が出来上がっており、家の奥からは子供の泣き声。

カナ爺(サイズの合わないエプロン付)は乾いた洗濯物を持ってあっちへうろうろこっちへうろうろしている。

それでもうちの祖母は、


「あ、おかえりー」


と出迎えた私に、


「あらあら、由香ちゃん、なんだか騒々しいのね。

ところでその腕に抱いているものはなんなのかしら?」


とおっとりのたまったのだった。

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