モノノケモノ
カナ爺の行動は見なかったことにして、狸族から攻めることにした私は、カナ爺に質問をする。
「狐族と狸族は仲良いの?」
「普通じゃ。
大体、どの種族もすごく仲が良かったり悪かったりすることはない」
「じゃあ鈴香さんの彼氏が狸族の可能性もあるんだ?」
「秀の父親のことか?
そのことなら、秀がもうちょっと大きくなればわかると思うがの」
「どういう意味?」
カナ爺は私に紙と鉛筆を持ってこさせると、短い指で器用に鉛筆を挟み、紙に二つの四角を描いた。
ひとつは黒く塗りつぶす。
「モノノケは二つの能力を持っておる。
ひとつは変化をする能力、もうひとつは、まあたとえばわしや狐ならモノを違う風に見せる目くらましなんかじゃな」
「なるほど。
カナ爺そんなことできるんだ」
「あんまりやらんがな。
じゃが、鬼の子は変化をする能力を持っておらん」
「狐族と狸族は仲良いの?」
「普通じゃ。
大体、どの種族もすごく仲が良かったり悪かったりすることはない」
「じゃあ鈴香さんの彼氏が狸族の可能性もあるんだ?」
「秀の父親のことか?
そのことなら、秀がもうちょっと大きくなればわかると思うがの」
「どういう意味?」
カナ爺は私に紙と鉛筆を持ってこさせると、短い指で器用に鉛筆を挟み、紙に二つの四角を描いた。
ひとつは黒く塗りつぶす。
「モノノケは二つの能力を持っておる。
ひとつは変化をする能力、もうひとつは、まあたとえばわしや狐ならモノを違う風に見せる目くらましなんかじゃな」
「なるほど。
カナ爺そんなことできるんだ」
「あんまりやらんがな。
じゃが、鬼の子は変化をする能力を持っておらん」