この恋、遊びにつき。
「朋子ちゃん、次はいい恋愛するのよ」

さゆりさんはそういって、出来立てのドリアを出した。

そうだ、keiさんは遊び。

バーチャル恋愛。

実際の私の恋は、何も進んでない。

進めない。彼を忘れない限り。




「あはは、ありがとうございます」

そういってドリアをほおばる。

熱くて、涙が出た。



「ごめん、さゆりさん。私猫舌だから」

「・・・」


コトン。とりえさんがお水を置いてくれた。





本当にこの姉妹には敵わないよ。

私も2人みたいな女性になれたら、付き合えたのかな?

何が悪かったのかな?

全部全部直すから、もう一度チャンスちょうだいよ。

他の誰かじゃなくて、私が幸せにしたい。

私の願いは、ただそれだけなのに。


それだけの願いがどうして叶わないの?




神様の、いじわる。


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