この恋、遊びにつき。
パソコンの画面にはkeiさんからのメールが映っていた。


『電話したい』


『結衣さんのこと、もっと知りたい』




keiさんのまっすぐな言葉が胸に刺さる。


何だか、昔の私みたい。

真っ直ぐで、飾り気もない。



でも、先生みたいに裏切る。

いつかは、裏切る。



信用なんか、出来ない。

言葉ではいくらだって言える。




だったら。


だったら、先生の代わりにkeiさんを。


keiさんを陥れよう。


私の手の上で転がして、


遊んでやろう。


そして私と同じ悲しみを。


同じ悲しみを感じて嘆けばいい。




「本気の恋なんて、しない」って。



< 51 / 109 >

この作品をシェア

pagetop