助けて〜その後〜
葛藤しながらしてると、

「はぁい」

ありさの明るい声で玄関に行く姿が聞こえて


「疾風さんは、居ますか。
私は、こういう者です」

ありさに何かを見せてる男性の淡々とした声で、

リビングから逃亡を企んでカーテンを開けて、窓を開けた。

開けた途端に見たこともないスーツ姿の男性が目の前に現れた。

誰だぁ、勝手にずげずげと入って来るなよ。

「何処に行こうとしてるんだ」

訳分からん。

手入れされた花壇は、萎れてるし、淡々と喋る睨みつける男性。

「はぁ、何をしてくれてるんだ。
俺が大切に育てる花を見ようと窓を開けたらお前が居て、チューリップが萎れたじゃないか」


ドスが効いた声で、睨んだ。

刑事の靴にはベタっとチューリップの花がついてるのを見た途端。


殴りかかりそうな勢いで、右手をあげたが下ろした。

自分勝手なのは、刑事だからさ、悪いのは、警察。


「俺に断りなく、花を折ったり、庭に入って良いなんて言ってない。
不法侵入だよな。
物質損失。
お前等が刑事だとしても、断りなくしていいって法律はあるか。
花にも命があるのに踏みにじむ神経が警察のする事か」
< 12 / 14 >

この作品をシェア

pagetop