桜の木の下で。
「あの……ちょっといい?」

咲良は俺の顔を見て言った。

あっ、今更だけど俺の名前は、橘 京介。

みんなからは、"キョン"って呼ばれてた。

「ヒューヒュー、モテるねぇ。」

「遅くなると思うから、先に行ってるぞ、キョン。」

茶化す友達。

「うっせぇな、っで何?」

この時の俺は半端なく照れ、また、半端なくドキドキしていた。
 

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