桜の木の下で。
夜の8時、私は待ち合わせのレストランに着いた。

「久々だね。」

私は席に座った。

「元気そうでよかった……気になってたんだけど、クラス会に何で来なかったの?」

友子は紅茶を飲んだ。

実はあの時のこと、私は誰にも言ってなかった。

「んー…まぁ、ね。」

私はスパゲティサラダと、コーヒーを頼んだ。

「なんかあったでしょ?言ってよ。」

「んー…何もないよ。」

「…咲良って、誤魔化すのヘタだよね。」

「……実はね、」

友子に負けた私は、あの時のことを話した。
 

< 42 / 57 >

この作品をシェア

pagetop