心の扉
コンコンコン……
私は……今日も、胸の扉を
叩きます。
中から、誰かの声がします
私は、扉に耳をあて…
「貴方は、誰ですか?」
と 聞いてみます。
「………」
あれれ〜 急に黙りこんで
……けれど分かります。
貴方は、中学生の時の私ですね?
夕暮れの帰り道、2つ並ん
だ、凸凹の影…
私の方が、背が高くて…
山本君の方が、小さかったよね?
教室では、何時も振り向く
と、視線が(カチッ)っと
ロックした見たいに重なった。
けれど、クラスのみんなに
からかわれて…
「あんなチビ好きじゃない!!」
って嘘をついた。
この扉を(カチャッ)っと開けて
その部屋に入る時…
貴方は、目を真っ赤にして
………泣いてたよね?
だって、山本君とは…
それ以来…
口も聞かなくなってしまっ
たから……。